はじめに 欠陥住宅とは Q&A 掲示板 リンク メール
初めまして。私は、福岡県宗像市で「一木こどもクリニック」という無床の小児科診療所を開いている者です。私の他に男女の心理士2名、看護婦5名、受付2名の態勢です。
とくに、こどもの心の相談を、小児医療の中で実践していくことを目指しております。

私は昭和27年11月23日、福岡県田川市にて出生し、長崎大学を卒業と同時に、昭和52年から福岡大学病院で小児科研修を受けました。とちゅう生化学教室で生化学と免疫学の修練を受け、小児科ではリウマチ・膠原病と内分泌疾患の診療を担当しておりました。

平成7年1月に阪神淡路大震災が起こり、福岡県派遣医療救護班の一員として、神戸市灘区西灘小学校と、隣接する原田中学校の両校にて救護活動をする機会を得ました。そこで震災に遭われた多くの方々にお会いしたのです。その経験をきっかけとして、自分が受けてきた医学教育と臨床教育には災害医療という視点が欠落していたこと、また心のケアーということがいかに大切なことであるかに気づき、20年間お世話になった大学病院を辞して、自分の医療を考え直すことにしました。

震災の街を救護班のバスで移動していたある日、完全に崩壊した家屋と無傷で残った家屋とがあることに気づきました。後日、ツーバイフォー(2x4)工法の建築は震災に強いということを知り、その時に初めて2x4という言葉を知りました。
医師としての人生の再出発を考えた時に、2x4工法で自分の仕事場となる医院を建てる、つまり自然災害にたじろぐことのない、診療以外に何も考えないですむような仕事場を持ちたいと考えたのです。心の相談窓口を作りたいという願いは、カウンセリングルームに自分の居場所を見つけたい、という思いでもありました。21世紀の日本を背負うこどもたちの、心の悩みを少しでも聴いてあげることができれば、そう思ったからです。

このHPは、そうして建てた私の夢であるはずの診療所が、いったいどのような経過で、今日の無残な姿を呈することになったのか、その概要を時系列に沿って報告するものです。建売住宅でなく、自由設計の注文住宅にしたとしても、設計監理者、施工管理者がそれぞれに建築基準法を守らず、手抜きをすればどのような結末に到るのかということを、一連の経過は明らかに示しています。この医院建築については福岡地裁において損害賠償請求訴訟を提訴し、係争中であります。すなわち現在進行形で状況をお伝えするものです。

しかし、このHPの目的はそれだけではありません。悲惨な建築被害に遭われ、欠陥住宅にやむなく居住しながら悲しみの日々を過ごしておられる方々が、全国各地にたくさんおられることを私は聞いております。その方々の憤り、やり場のない怒りと後悔の思いを、私は痛切に共感できるのです。いま私は欠陥住宅の被害者としてだけではなく、建築被害に遭われた多くの声なき方々の叫びを聴く者として、悩む方々の心を支えたいと思います。

裁判に備えるために、また、このHPを開設するために、私はかなりの時間を建築の勉強に割かざるをえませんでした。それは当初私が期待していた思い、つまり、診療以外のことに心を奪われることなく、こどもたちの心身の健康を守るものとして人生を費やしたい、という思いとは裏腹に、予想外の時間を注ぎ込まざるを得ない出来事でした。それが私の人生にとってマイナスとなるのか、あるいはプラスとなるのかは、まだ分りません。
ともかく、そうして得た建築知識のいくらかをQ&Aとして織り込みました。私の理解に間違いがありましたら、ご遠慮なくご連絡、ご叱正をいただきたくお願い申し上げます。

建築被害に遭われて心労の極にある方々だけでなく、日々良心的に、設計業務に取り組んでおられる全国の建築士や工務店の方々、これから建築の勉強を志す方々に、このHPに最後まで付き合っていただくことを私は心から願っております。

                     一木貞徳

▲上へ