鑑定報告書の結論が、意図的にゆがめられたものなのか、それとも2x4という特殊な工法ゆえに、鑑定自体に困難があったのか。それを判断するためには、一連の鑑定作業における鑑定人と私とのやり取りを辿る必要があります。
平成11年10月31日(日)午後
鑑定人一行が当院を初訪問。挨拶と外観の目視検証。
平成11年11月03日(水)午前
設計図書、G建築設計事務所の調査内容などの検証。
C建設(株)の現場監督および代理人弁護士立会い。
平成11年11月21日(日)午前
建物外壁調査。屋根の外観検証。
設計士A士および代理人弁護士立会い。
次回日程を12月5日(日)とし、金属屋根を一部剥離して、施工状況を目視確認とすることを打合せる。
平成11年11月29日(月)鑑定人の一人T氏よりFAXにて連絡。
以下はFAXの一部です。
屋根施工の現状はQ&A4をご覧ください。
「…今回も屋根の剥取りの検査は行いませんが、屋根下の防水ルーフィングの耐火野地板の下への施工でありますが、この事は、施工者側も認めている事であり、2x4の工法上および工程上施工されうる手順であると判断されます。
漏水においても金属屋根のジョイント部、他材料(外壁等)との取合部に施工したシーリング部の切れや不良部からのものと思われます。調査により、むやみに金属屋根を剥取る事は、そういった弱いか所を作る事にもなりかねないとの判断から、今回も屋根の剥取りは、行わない事と致します・・・。
このFAXを読んで、すんなり納得し、了解できる建築関係者は皆無でしょう。すでにE氏の調査報告書や、G建築設計事務所I氏の調査報告書を精読していた私は、驚くよりも笑い出してしまいました。次回で、私からT氏への反論を展開します。
まだまだつづきます(3-7へ)。
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